日本時間の9月9日午前2時半頃に、英王室から「女王が本日午後、バルモラル城で安らかに亡くなりました」という発表がありました。
昨夜からさまざまなメディアを通じて、女王の身辺が俄に慌ただしくなっていることは知っていたので心配はしていたのですが、今朝起きると「女王死去」の速報が流れていて、思わず絶句。
96歳というご年齢を考えると、亡くなる直前まで静養先のバルモラル城で公務に携わっておられたことは、ある意味驚異的なことです。
どんなに元気な人でも、90歳を越えればどこかしら都合の悪いところが出てくるもので、それこそ仕事どころではないという人の方が割合としては圧倒的に多いはず。
でもエリザベス女王は、昨年夫のフィリップ殿下に先立たれた後も公務から退くことなく、ここまで女王としての責務を果たしてこられたのです。
第二次大戦を経験し、女王に即位し、イギリス史上初の女性首相誕生に立ち会い、パンデミックも経験してこられた96年の人生。
政治・経済、人々の価値観などがこの間に大きく変化し、世の中のあり方は激しく揺れ動いてきました。
が、そんな中にあって女王陛下だけは「英国の象徴」として、全く変わることがなかった。
愛、思慮深さ、温かみ、全てを包み込むような優しさなど、女王から感じられるものはイギリス国民の「心の拠り所」だったのではないでしょうか。
私もなんとなく女王はこの先もずっとお元気でいてくださると、勝手に思っていました。
王室内にはスキャンダルや問題が山積みで、正直なところ女王もかなり心を痛めておいでだったでしょう。
新しく「国王」となられたチャールズlll世には、この先イギリス国民の心を一つにまとめられてくれるような求心力をぜひ発揮していただきたい。
そしてエリザベス女王陛下が、安らかにお眠りいただけることを心からお祈りいたします。