1970年に解散したビートルズ。
なのに2023年になった今、彼らの「新曲」が発売されるって?
それってどういうことなの?と思う方がたくさんいらっしゃるでしょう。
ビートルズのメンバーだったポール・マッカートニーが、生前のジョン・レノン(1980年没)が宅録した音源を、AIを用いてなんとか「ビートルズ」としての作品にできないか、と画策していることは、しばらく前から知っていました。
ポールはビートルズ現役時代の頃から、4人のメンバーの中でも一際「ビートルズ愛」が強かった人です。
日本にも数回コンサートで来日していますが、実際に彼のライブを経験した自分からしても、ある年齢から後のポールは、自らビートルズというバンドを後世に伝えるための「伝道師」的な役割を担ったんだな、と思えました。
1990年代、ポールはすでにジョンの音源から不要なものを取り除いて、ジョンのボーカルをクリアにしたものに、自分やジョージ(2001年没)やリンゴの演奏とコーラスをミックスして「フリー・アズ・ア・バード」「リアル・ラブ」という、いずれも素晴らしい作品を完成させています。
そしてその音源から、AIの力を借りて再びジョンの声をクリアにすることに成功。
それにポールのベースとリンゴのドラムス、ジョージが1995年に引いたギター音源、そしてそれぞれのコーラスをミックスして、ビートルズ最後の「新曲」が完成したというわけです。
ここに辿り着くまで、どれほど多くの人たちが関わったことでしょうか
きっとどの人たちも、大変だけれども、ビートルズという不世出のバンドの作品に関われることに、幸せを感じていたんじゃないかと思います。
ビートルズの新曲「ナウ・アンド・ゼン」は、日本時間で11月2日午後午後 11時に全世界同時配信開始。
アナログ盤の発売も予定されているので、ビートルズファンは購入必至になると思います。