「♩だれもみていないから、I KISS YOU,ALRIGHT,SO SLIGHT ・・・♩」
この一節を聞いた時、自分の記憶は一気に若かったあの頃にタイムスリップしていました。
桑田佳祐さんと松任谷由実さんが1986年に音楽特番「メリー・クリスマス・ショー」で披露した「Kissin’ Christmas(クリスマスだからじゃない)」という曲のサビ部分で流れる一節です。
この番組には当時活躍していたJ-popアーティストたちが大勢出演していて、今見ても本当に豪華。
ただ、番組ラストで桑田さんとユーミンが中心になって歌われたこの曲はなぜかCD化はされておらず、音源化してほしいという声があったように聴いています。(※桑田さんのソロアルバムには収録済み)
そしてこのたび、この曲が「Kissin’ Christmas(クリスマスだからじゃない)2023」としてリメイクされ、配信・発売の運びとなりました。
きっかけは、今年春頃に二人が食事をした際のこと。
世界各地で起きている出来事に思いを馳せ、自分たちにできることは何か、次世代に向けてどんなメッセージを送るかなどについてまで話が及んだのだそうです。
そこで二人が出した結論は、「我々『音楽人』にできるのは、多くの言葉を尽くすより、歌を届けること。それに尽きる。世界に向けて『歩み寄り、穏やかに対話しよう』というメッセージを届けるために、30数年前のこの曲を改めて歌うことにした」ということでした。
今回のリメイク作では、曲中に桑田さんのアイディアで「恋人がサンタクロース」「波乗りジョニー」の一節が取り入れられており、そんな原曲とはちょっと違った遊び心も楽しめるものになっています。
リメイク版「Kissin’ Christmas」は、本日0時から先行配信が始まっており、12月20日にはCDシングルが発売される予定です。
私も早速配信された曲を聞いてみました。
桑田さんとユーミンの声から感じられる温かみと安心感、人と人がむつみ合い、手を繋ぎ合えること、当たり前だけど当たり前じゃない、その素晴らしさ。
きな臭いこんな時代だからこそ、今回リメイクされたこの曲は私たちのハートにまっすぐ届く力強さを持っています。