イギリスの伝説的なロックバンド、ローリング・ストーンズ。
メンバーたちが全員70歳を超えたいまも、音楽シーンの第一線で活動をし続けている奇跡的なバンドとして世界中に多くのファンを持つストーンズで、ミック・ジャガー、キース・リチャーズと並び、バンドのオリジナルメンバーだったドラマーのチャーリー・ワッツが8月24日になくなりました。
享年80歳。
ストーンズは来月から全米ツアーを行う予定だったそうですが、チャーリーは体調不良のためツアーには不参加ということが伝えられていました。
チャーリー・ワッツと聞いて私がすぐに思い浮かべるのは、独特の「表情」です。
ちょっとはにかんだような、困ったような表情で、少し伏せ目がちになって黙々とドラムを叩くその姿は、バンド前面に出て派手なパフォーマンスを見せるミックやキースとは真逆の、とても静かな印象でした。
年齢が行ってからのチャーリーが、ロマンスグレーの髪をオールバックにして、仕立ての良いスーツを身につけると、とてもロックバンドのドラマーには見えません。
その姿は正に「イギリス紳士」そのもの。
ロックよりはジャズの方がイメージにあう、と感じる姿ですが、実際彼はジャズフリークとしても知られており、1980年代半ばからは自分自身のジャズバンドを率いてソロライブツアーもおこなってきたそうです。
どおりで、一種の「風格」のようなものが彼に漂っていたわけですね。
それにしても突然の訃報で、洋楽好きの端くれを自認する自分も相当ショックでした。
なんとなく、「ストーンズは未来永劫不滅」みたいな思いを勝手に持っていたので。
ストーンズのサウンドを支えてきた大切な屋台骨を失い、この先のストーンズの行き先が不安です。
ミックとキースにはできるだけ長く、この先も現役でいてほしい。
心からそう願わずにはいられません。
R.I.P Charlie.