飄々として、ふざけているのか真面目なのかよくわからない「大泥棒」ルパン。
フランスの伝説の怪盗・アルセーヌ・ルパンの孫だというルパンが、拳銃使いの次元大介、居合抜きの達人・石川五右衛門、お色気満点の美女・峰不二子らとともに繰り広げる大冒険譚は、1960年代すでに漫画として青年誌に掲載されていたといいますから、この作品にはとても長い歴史があったんですね。
アニメは1970年代に放送が始まり、その後何度も再放送が繰り返されつつ、人気・評価ともに高まっていき、映画版も制作されました。
そして今年、10月10日からは、「ルパン三世PART6」が放送予定となっています。
新シリーズのキャッチコピーは「この男、悪人か、ヒーローか」と「その事件には、裏があるー」で、これまでのルパンよりもややダーク寄りの内容になるとのこと。
その内容も気になりますが、「ルパン三世」には欠かすことのできないある人が本シリーズには出演しない、というニュースに思わず「えっ?」と思いました。
そのニュースの「主」は、ルパンの相棒・拳銃使いの次元大介の声優、小林清志さんです。
小林さんはアニメスタート当初から一貫して次元を演じてきたオリジナルキャスト。
彼を除いては、主役・ルパンのオリジナル声優であった山田康雄さんをはじめとして、石川五右衛門役の井上真樹夫さん、銭形警部役の納谷悟朗さんなど、オリジナルメンバーの多くはすでに亡くなっています。
そんな中で、これまでずっと次元大介を担当してこられた小林さんは現在88歳。
今回次元役を勇退される理由は、「高齢のため、長時間のアフレコを何度も行うことは現実的に難しくなった」ということだそうです。
残念だと思うとともに、これまでのほぼ半世紀あまり、次元をひとりの人が演じてきたかと思うと、これは本当にすごいことだと感じます。
新シリーズで次元を演じるのは、大塚明夫さんという発表がついさきほどありましたが、これからはゆっくりと「後輩」の演技を楽しんでいただきたいです。
小林清志さん、ダンディで渋くてかっこいい次元大介を私たちに見せてくださってありがとうございました。