「物が捨てにくい」と悩む人向けの指南書で、たとえば洋服についてでは、箱をいくつか用意して「1年着なかった」箱の中にあるものは「もう不要」と判断して捨てる、みたいなやり方がありますね。
たしかに、一定期間身につけなかったもの、手に取らなかったものは、その先も使わない可能性大。
思い切って処分するための目安になります。
もちろん、そうすんなりとは行かず「これはまだ手元に残そうかなぁ・・・」と悩むこともありますよね。
そんな「もう使わなくなったけれど捨てられないもの」を可視化して、一時的に保管しておくための箱を「メルカリ」が自治体と連携して配布する試みがスタートしました。
5月30日(ごみゼロの日)に合わせてスタートした新たな取り組みは、蒲郡市(愛知県)・加茂市(新潟県)と連携し、まだ使えるけれど家庭内で不要になったものを分別しておく「メルカリエコボックス」の提供と、「メルカリShops」を通じた、まだ使える粗大ごみの販売の実証実験です。
「メルカリ」が2021年に実施した調査では、「使わなくなったものに対して『捨てる』選択をする」人の割合は約75.6%で、前年度より1.8ポイント減少したとのこと。
また「まだ使えるが不要になったモノを『捨てる』選択をすると回答した人のうち、82%の人が『もったいない』と感じている」という結果が出たそうです。
これらの調査結果を受け、「捨てる」以外の選択肢を提案することで、サステナブルな行動が人々に定着することを目指すといいます。
そこで今回「メルカリ」では、「家の中に眠っている洋服や本など『もう使わなくなったけれど捨てられないもの』を見える化し、一時的に保管しておくための箱」である、「メルカリエコボックス」を企画しました。
エコボックスに入れたモノを「捨てる」のではなく、必要としている人にあげたり、売ったりすることで「リユースをあたりまえ」にする行動を定着させ、「循環型社会の実現」に近づけるのが、今回の試みの狙いです。
ボックスは蒲郡市役所・加茂市役所内で5月30日から希望者に配付が始まっており、配布個数は300個で、なくなり次第終了となります。
なお、粗大ごみの「メルカリShops」販売については、加茂市・田上町消防衛生保育組合として実施されます。
自治体の粗大ごみ量の削減とリユースによる資源の有効利用、財源確保による地域活性化を図るもので、人々の環境やリユースへの意識の定着と、地域全体におけるサステナブルな行動変容へ向けての契機となることを目指すそうです。