音楽

坂本龍一 12月にピアノソロコンサートを配信

坂本龍一さん、といえば懐かしい思い出が二つほどあります。

もう半世紀ほども前のことになり、すでに時効でしょうからぶっちゃけてしまいますね。

一つは、若い頃働いていた会社の仕事で当時の「アルファレコード」を訪れた際、おそらくアルバムの録音明けだったYMOの3人(細尾晴臣さん、高橋幸宏さん、坂本さん)が揃って姿を現し、レコード会社のスタッフたちに「おはよう」と声をかける場面を目の前で目撃したこと。

この3人が揃った場面(しかもほぼ素のままだった)を目の前で見られたことだけでも、すごいことだったと思います。

そしてもう一つは、西麻布にあった「レッドシューズ」というクラブに、会社の同僚とちょっと冒険のつもりで遊びに行った時、たまたま坂本さんがそこに来ていて、若者たちと一緒に楽しそうに踊っているのを目撃したことです。

坂本さんには、あまり「踊る」イメージがなかったので、ちょっと驚いたのを覚えています。

どちらも今となっては、本当に得難い経験でしたね。

そしてその「教授」こと坂本龍一さんが、12月11日にピアノソロコンサートを配信することがわかりました。

坂本さんは今年6月に癌が「ステージ4」であることを公表しており、その病状については私もずっと気になっていたところでのこの発表には、「また教授の演奏が見られる!」という嬉しさと同時に、一抹の不安も感じてしまうのです。

なぜなら坂本さんが「ライブでコンサートをやりきる体力がない。この形式での演奏を見ていただくのは、これが最後になるかもしれない」とコメントされていたから。

近影を拝見しても、かなり痩せられたなぁと感じるほど外見が変化し、おそらくかなり体力が弱っておられるのだろうと想像します。

このコンサートの撮影は、坂本さん自身が「日本で一番良いスタジオ」と太鼓判を押した、渋谷のNHK内の「509スタジオ」で9月中旬に行われ、撮影にあたっては、ニューヨークから招かれた映画制作チームも参加し、日に数曲づつ、じっくりと収録が行われたとのこと。

多分気力をふり絞っての演奏だったのではないでしょうか。

そんな坂本さんのピアノソロコンサート、絶対に視聴するつもりです。

教授、どうか少しでも長く生きて、まだまだ創りたいはずの作品たちをこの世に出してあげてください。

心からそう祈っています。

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