下北沢は私にとってとても懐かしい街です。
20代から30代にかけてのかなり長い期間、私は世田谷区に住んでいました。
その頃遊びに行く場所として圧倒的に多かったのが下北沢だったのです。
当時の下北沢は再開発される以前で、駅周辺には「昭和」の香り漂う味のある小さなお店が軒を連ねていました。
また、ビルの地下にマニアックなCDショップがあったり、美味しい定食がものすごく安く食べられる店があったり、そこでしか見つからないようなモノを置いている雑貨屋さんがあったりと、とにかく行けば何かしら面白いものが見つかる、まったく退屈することのない街でした。
ただ、その頃から「下北沢=若者の街」というイメージが強かったことは事実で、地元の住民たちからは「遊ぶ印象が強くて、シニアが集まりにくい」「夜や休日は人が多いが、平日は人が少ない」などの意見が寄せられていたようです。
そういった意見をもとに、下北沢にこれまで少し足りなかった「働く」という要素を盛り込んだ新しい商業施設が、本日30日に誕生しました。
下北沢の高架下に作られた施設の名前は「ミカン下北」。
このミカンは果実のみかんではなく、「常に未完=今もこれからもずっと変わり続ける」下北沢のイメージが盛り込まれたネーミングだそうです。
施設は5地区に分かれ、延べ床面積は約5300平方メートル、下北沢駅と茶沢通りを結んで新たに設けられた道の両側に下北沢ならではの「古着屋」「雑貨店」など約20店舗が出店します。
古着や雑貨は、私が若かった頃から「下北沢らしい」要素でしたが、今回はこれに加えて1人からでも利用ができるコワーキングスペースやシェアオフィスが併設されるそうです。
5~6年ほど下北沢に行っていないので、今行けば多分その代わり用に相当驚くだろうと今から思う私ですが、こういうニュースを聞くとやっぱりまた行ってみたい。
新しくなった下北沢も楽しみですが、もしかしたら昔知っていたお店もひっそりと残っているかもしれないので、そういうところを訪ねる楽しみもありますね。
さしあたり「ミカン下北」でぜひ訪れてみたいのは、「東洋百貨店」(2号店)と「ベトナム食堂」かな。