「悲しみの黒い雲が地球を覆うけど 力の弱いものが夢見ることさえ拒むというのか」
「子供の命を全力で大人が守ること それが自由という名の誇りさ」
そんな歌詞で、今の世情を鋭く突き、次世代を担う子供達を守ろうとする気持ちをめいっぱい表現した「時代遅れのRock’n’Roll Band」。
サザンの桑田佳祐さんが「発起人」の形で、桑田さんと同年齢「66歳」のミュージシャンたち4人に声をかけて実現した本作は、5月23日に配信リリースされました。
配信が始まった時から、もう何度聞いたかわかりません。
桑田さん、世良公則さん、佐野元春さん、野口五郎さん、Charさんという、いずれ劣らぬベテランたちが集まったこと自体すごいことですが、「あえてダサい、と言われても良いから、今メッセージを届けたい」という桑田さんのコンセプトに全員が賛同した、という話にぐっとくるものがありました。
そして、レコーディングでは全員が一緒に集まることがなかったのですが、実は配信リリース翌日の5月24日に、この5人が関東近郊の学校で楽曲MVの撮影を行い、現在公開中となっています。
教室にそれぞれのギターを持ち込み、ひとつのマイクを囲んで「時代遅れのRock’n’Roll Band」を弾き、歌う5人。
今回のMV撮影には、特別友情出演として、やはりこの5人と同年齢のミュージシャン、大友康平さんも参加しており、ドラマー役としてコミカルな演技を披露しています。
さらに、教室から舞台が夜の体育館に移った後には、キーボードに原由子さん、ベースにOKAMOTO'Sのハマ・オカモトさんも加わって、エモーショナルな演奏が展開されていくのです。
66歳という年齢が本当ですか?と思われるほど、桑田さんも世良さんも佐野さんも、野口さんもCharさんも、大友さんもとにかく全員がとても若い。
ミュージシャンという、人に見られる仕事だから、ということもあるでしょうが、何よりも「自分の好きな道を突き進む」その姿勢が、彼らをいつまでも若々しくさせているのでは、と思います。
私よりもちょっと年上の「お兄さんたち」が、これほど頑張っているんだ、わたしも「つかれた~」とか言ってられないな!
そんな風に私を励ましてくれる、「時代遅れのRock’n’Roll Band」は、今年私にとって忘れられない一曲になりそうです。