10年前の3月11日、当時小学生だった息子が学校から帰るのを家で待っていた私は、突然始まった揺れに最初は、いつものようにすぐ終わるだろうと思いました。
ところがなんだかいつもと様子が違う。
揺れはおさまるどころか、どんどんと強くなっていきおまけにその揺れ方はそれまで経験したことがないような、家ごとグルングルンと回すような感じになっていきました。
思わず「やめてよー」と叫んでテーブルの下に潜るのが精一杯。
二階で何かが落ちる音がし、頭に浮かんだのが「いつか来るとは思っていたけど、それが今とは思わなかった」という一節でした。
やがて揺れがおさまり私がまだテーブルの下に潜ったままの中、息子が戻ってきました。
「おかあさん、電線がものすごく上下に揺れてた!」と真っ青な顔で言うのを聞いて、とにかく彼が無事に戻って来てくれたことに安堵したことを今でも覚えています。
都内に会社がある夫は無事でしたが、公共交通機関が不通になったため、その日は会社で一泊。
出入り口のドアのガラスが割れ、社内も大変な状態になっていたそうです。
そんな風に、震源地から離れた私が住む地域でもかなりの影響があった東日本大震災、震源に近かった東北各地をその後未曾有の大津波が襲い、信じられない光景が繰り広げられました。
あれから10年・・・自分は被災者にはならなかったけれど、近いうちに大規模な「東海地震」が起きるだろうという話を耳にするたび、その時は自分も被災者になるんだな、と思います。
そのための備えはできるだけするように努めてはいますが、常に張り詰めた状態ではいられないのが人間です。
今日のこの日に、あらためて「万が一の時」にどう行動すればよいかをしっかり確認しようと思います。