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岩波ホール 今年7月29日 54年の歴史に幕

東京・神田神保町にある「岩波ホール」は、いわゆる「シネコン」では扱われないようなヨーロッパ、アジア、アフリカなどで制作された良質な映画作品を上映する、老舗のミニシアターです。

日本では初めてここで上映された「惑星ソラリス」(1977年)や、文芸作として名高い「旅芸人の記録」(1979年)、そして個人的に大好きでこれまでに何度も見た、ルキノ・ヴィスコンティ監督の「家族の肖像」(1978年)などがここで上映され、私自身とっても岩波ホールは忘れることができない場所でした。

以前都内で仕事をしていた頃、たまたま会社が神保町にあり、岩波ホールは歩いて行ける距離だったので、前を通りかかるたび「今はどんな作品を上映しているんだろう」となんとなくウキウキした気分になったものです。

そんな岩波ホールが今年7月19日に閉館するというニュースが、昨日突然流れました。

驚き、寂しく感じた方は少なくなかったと思います。

閉館の理由は、コロナの影響により経営環境が悪化し、劇場運営の継続が困難になったことだということです。

ハリウッド映画のように、制作費に莫大なお金をかけ、派手で楽しい作品も良いですが、地味でもじっくりと味わいながら見られる映画が私は好きです。

そういった作品を紹介してくれる大切な場所がまたひとつ無くなってしまうことを心から残念に思います。

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